岡崎で最も古い神社・稲前神社の御朱印を授かったので記事にまとめました。
ちなみに、読み方は「いなくまじんじゃ・いなさきじんじゃ」の二通りあって、どちらも正解のようです。
- 稲前神社の御朱印をもらいたい…
(徳王神社の授与所で頂けます) - 稲前神社の境内の雰囲気が気になる…
- 稲前神社の御祭神やご利益を知りたい…
といった場合は、ぜひこの記事を参考にしていただければと。気になる部分を流し読みするだけでもOKです。
【参考】稲前神社と同じ日に御朱印を授かった神社
稲前神社境内の一コマ
※神社名をタップするとサイト内の御朱印記事に飛びます(以後も同様です)
まずは稲前神社の御朱印からお見せしますね。
目次(もくじ)
稲前神社の御朱印
稲前神社の御朱印です。全体のバランスが良くて、惚れ惚れしちゃいますよね。
※御朱印の見方の基本を以下の記事で図入りで解説しています。
墨書きは「奉拝・神社名(稲前神社)・日付(朔日[ついたち])」と王道の三要素。
そして、朱印3つの印影は以下の文字&紋だと思われます。
- [中央]稲前神社(神社名)
- [右下]延喜式内(社格の一種)
- [左上]三つ巴紋(おそらく神紋)
と思われた方のために、簡単に補足しておきますね。
延喜式内とは?
延喜式内というのは、延長5年(927年)にまとめられた「延喜式(神名帳)」の巻九・十に名前が記載されていることを示すモノ。
延喜式をあたってみたところ、巻九の一二四頁にたしかに稲前神社の名前がありましたよ。
なお、稲前神社は愛知県神社庁の岡崎支部管内唯一の延喜式内社とのことです。
■ 謁播神社が岡崎支部の所管外なのはなぜ?
岡崎支部の所管は「旧岡崎市内」とのこと。そして謁播神社の住所は東阿知和町。
東阿知和町は1955年2月に岡崎市に編入されているため「旧岡崎市内」には含まれないのだと思われます。
御朱印は書き置きタイプ
御朱印のもらい方に移る前に、もう1つだけ補足を。
稲前神社の御朱印は書き置き(紙でもらう)タイプでした。ですので、専用のホルダー(上の写真)にはさんで大切に保管しております!
参考までに、僕が稲前神社の御朱印を挟んでいるホルダーのデザインはこちらです。可愛くてお気に入り。
稲前神社の御朱印の頂き方
稲前神社の拝殿です
さてココからは稲前神社の御朱印の授かり方、具体的には、
- 御朱印の受付場所
- 御朱印代(初穂料/価格)
- 御朱印の受付時間
この3つを説明していきますね。まずは御朱印の受付場所からいきます。
御朱印の受付場所【徳王神社】
稲前神社の御朱印を頂けるのは、南に2kmほど離れたところにある徳王神社(徳王稲荷社金刀比羅社)の授与所。
僕は御朱印巡りの前日にネットで下調べをしているときに、この事実(=稲前神社の御朱印を徳王神社で授かれること)を知ったので、
- まずは稲前神社にお参り
- 徳王神社に移動して、こちらでもお参り
- 徳王神社の授与所に向かう
こんな流れで御朱印を授かったというワケです。
遠目からですが徳王神社の授与所です。僕も初めてでしたがすぐに分かりましたのでご安心を!
なお徳王神社の御朱印情報については、以下の記事に詳しくまとめてあります。
甲山八幡宮の御朱印も
■ 徳王神社で授かった御朱印
- 稲前神社の御朱印
- 徳王神社の通常御朱印
- 徳王神社の朔日参りの限定御朱印
- 徳王神社の如月(2月)限定御朱印
- 甲山八幡宮の御朱印
※上の御朱印の画像は左から順に1から5まで並んでいます
実は徳王神社では、上にのせた三社(合計で五体)の御朱印を頂きました。
ということで、甲山八幡宮の境内の様子などは以下の記事からどうぞ。
御朱印の初穂料(金額)
初穂料とは関係ありませんが、稲前神社の手水舎。巨大な自然岩でできている珍しいモノです
そして稲前神社の御朱印の初穂料(値段)は400円でした。初穂料の言葉の由来は以下の記事で説明しています。
御朱印としては少し珍しい初穂料ですよね。
ということで、500円玉や1000円札での支払いでお釣りが出るのは、ある程度は仕方ないのでは。
神社の方も、多少は織り込み済みでお釣り(100円玉)を多めに用意してくださっているはずですしね。
御朱印の受付時間は?
稲前神社の御神燈。「御神燈」という文字がそのまま入っている珍しいタイプでした
徳王神社の授与所の受付時間は、僕の手元のメモによると「9時から15時」。
16時まで開いている神社も多いことを考えると、15時というのは閉まるのがやや早いと感じるかもしれませんね。
稲前神社からの移動もありますし、早め早めの行動を心がけたいところです。
さてさて、稲前神社の御朱印についての話題はココまで。記事の後半では、
- 稲前神社の由緒と”岡崎最古”という表現
- 稲前神社の御祭神とご利益
この2つについて、境内の写真も織り交ぜながら簡単に説明していきますね。
稲前神社の由緒【歴史】
■ 稲前神社の由緒と歴史
- 昔、岡崎は伊勢神宮の領地だった
- その繋がりで伊勢神宮に奉納する稲を入れる倉があった
- コレが稲前神社という名前の由来
境内の社記(石碑)をもとに、稲前神社の由緒についてまとめたモノが上になります。
伊勢神宮に奉納する「前」の「稲」を入れる倉があったから「稲前神社」、と覚えるとラクチンですね。
なお稲前神社は、はじめ岡崎城の地にあり、その後、
- (岡崎城)
- 材木町
- 稲熊町(現在の場所)
へと移っていったそうですよ。
岡崎最古の神社は?
稲前神社の狛犬です。顔まわりに迫力(ボリューム?)がありました
冒頭で稲前神社を「岡崎最古の神社」と紹介しました。岡崎市公式観光サイトの稲前神社のページにも以下の記載があります。
土地の私有化が進むころ既に造営されていたと推察でき、岡崎では最も古い神社です。
出典:稲前神社 | 岡崎おでかけナビ – 岡崎市公式観光サイト
しかし、岡崎城の近くに鎮座する菅生神社(すごうじんじゃ)の由緒書きにも「岡崎最古の神社」の文字があるんですよね。↓
さらに、(菅生神社の)由緒書きにじっくり目を通してみると、以下の記載がありました。
延喜年中(西暦九〇一年~九二二年)、「吹矢大明神」を「稲前神社惣社神明宮」と申し上げ(中略)三河国二十六社の内に定められた。
出典:菅生神社由緒書き(パンフレット)
この「三河国二十六社」というのは、おそらく延喜式内社のこと。そして延喜式神名帳に菅生神社の名前はありません。ですので、
- 稲前神社と菅生神社のルーツは同じ
- 歴史のどこかで枝分かれした
- 結果、どちらも岡崎最古の神社となっている
この流れで考えるのが自然なのではないでしょうか。
とはいえ、僕もまだまだ勉強中の身。推測による部分も大きいです。一般的な見解などあれば教えていただけると喜びます!
なお菅生神社で御朱印を授かったときの様子は以下の記事にまとめてありますよ。御朱印帳も授かりました。
続いて稲前神社の御祭神とご利益について触れたのち、まとめの章へと移りますね。
稲前神社の御祭神
稲前神社の本殿を横から失礼してパシャリ
■ 稲前神社の御祭神
- 天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)
- 天児屋根命(あめのこやねのみこと)
- 応神天皇(おうじんてんのう)
稲前神社の御祭神は上にあげた三柱。
天照皇大神は伊勢神宮(内宮)にも祀られている、八百万の神々の中でも最高至貴とされる神様。
中央上が天照皇大神です。意外と知らない方も多いですが、女神だと解釈されています
天児屋根命は、天照皇大神が引きこもってしまった際、その脱出に一役買った神様(かなりフランクに表現しています)。
そして応神天皇は「実在していたであろう最初の天皇」とされる、第15代天皇ですね。
稲前神社のご利益は?
金刀比羅神社と秋葉神社の合殿。稲前神社の拝殿向かって左に鎮座していたはず
稲前神社の御祭神・天照皇大神は先ほど書いたとおり、神様の中の神様といえるくらいの存在。
僕が別の日にお参りした、廿軒家神明社(名古屋市守山区)の石碑には以下の記載がありました。
主祭神 天照皇大御神
(中略)
御神徳は多岐にわたり、すべての人々を照らしています。
コレをふまえれば、稲前神社にお参りするときはご利益にあずかろうとするよりも、
と、感謝の気持ちを伝えるのがよろしいかと。
こちらは(おそらく)春日社。参道脇に鎮座していました
もし願い事をするなら、すべての人を照らしている(=すべての人を見ている)神様ですので、コッソリとした願い事よりも、
といった感じで、ある種の大義名分が立つ願い事をするのがオススメですね。
稲前神社の御朱印情報まとめ
YouTubeから引用させていただいております。稲前神社のお祭りで巫女舞を演じる学区の小学生とのことです
では今回のまとめです。
記事の内容をギュッ!と凝縮した僕(なごやっくす)のツイートが以下になります。
⛩️稲前神社(愛知県岡崎市)の御朱印🌾
⚠️受付場所:徳王神社の授与所
✅初穂料(金額):400円
✅受付時間:9時~15時だったかと
※書き置きタイプです[稲前神社について]
・伊勢神宮に奉納する稲を入れる倉があったのが名前の由来
・岡崎最古の神社(菅生神社と同じルーツ?)
・御祭神:天照皇大神など pic.twitter.com/HPecFx4AyA— 御朱印ダッシュ!@なごやっくす (@goshuin_dash) 2019年2月21日
そしてこちらもハズせない、稲前神社の基本情報もどうぞ。
■ 稲前神社(いなくまじんじゃ/いなさきじんじゃ)
・住所:愛知県岡崎市稲熊町森下6
・アクセス:稲熊バス停(名鉄バス)から徒歩5分
・駐車場:境内北にスペースあり(参拝目的なら駐車させていただけそうかな?)
現地・ネットともに、稲前神社に関する情報はそれほど多くなかったので、今回の記事はあっさりしたモノになるはずでした。
…が、いざ書いてみるとボリューム含め、意外とこってりとした(?)仕上がりになった気がします(笑)
それだけ神社の世界は奥が深いってことですね(当たり前か)
徳王神社(徳王稲荷社金刀比羅社・岡崎市西中町)の御朱印
さて稲前神社の次は、途中でも登場した徳王神社へ。
ココで頂いたA5ファイルは今でも僕の御朱印巡りに欠かせない持ち物の1つになっています。
以下から次の記事へとお進みください。
次の記事はこちら【徳王神社】
徳王稲荷社金刀比羅社(愛知県岡崎市)で5種類の御朱印を授かったので記事にまとめました。御朱印の受付時間や駐車場の様子についても記載しています。
そのほか稲前神社周辺の御朱印寺社
岡崎天満宮(岡崎市中町)の御朱印
- 岡崎天満宮(車で6分・兼務社合わせて四社の御朱印が頂けます)
- 伊賀八幡宮(車で7分・北極星の御朱印帳がかっこいい)
- 大樹寺(車で8分・徳川家康が自害寸前から再起を誓ったお寺)
- 龍城神社(車で10分・岡崎城本丸に鎮座)
三河エリアの御朱印一覧
愛知県三河エリアの御朱印を市町村別に紹介しています。御朱印巡りにご活用いただければ幸いです。