味鋺神社(名古屋市北区)で御朱印を授かりました。ウマシマジを祀る延喜式内社です。
鳥居と社号標。式内・郷社とあります
- 御祭神:宇麻志麻治命、味饒田命
昔は六神を祀ることから「六所明神」とも呼ばれたそう。愛知縣神社名鑑(愛知県神社庁,1992)にはマジニギタの名前は見当たらず、ウマシマジのほかに「天照大御神、天児屋根命、日本武尊、武甕槌命、別雷命、誉田別命」の六柱が記載されています。あれ、合計すると七柱だ(笑)
- ご利益(御神徳):文武両道、鎮魂、開拓の神
- 社格など:六等級、旧郷社、延喜式内社
難読地名・味鋺(あじま)は、御祭神の味饒田命(マジニギタ)の名前に由来すると言われているんです。
名古屋が地元の僕ですが、昔から味鋺(あじま)と味美(あじよし)が頭の中でごっちゃになっていました。最近ようやく慣れてきたんです。御朱印巡りのおかげかな
この記事には、
- 味鋺神社の御朱印
- 御朱印の頂き方(時間など)
- 境内の様子や見どころ
といった情報をまとめておきますね。まずは味鋺神社で授かった御朱印から紹介します。
目次(もくじ)
味鋺神社の御朱印
針綱神社(犬山市)の御朱印帳に記帳押印していただきました
味鋺神社の御朱印です。橘紋の存在感が印象的。中央下の印影(=朱印を押した跡)は「式内味鋺神社之印」でよろしいかと。
※御朱印の見方の基本を、以下の記事で図入りで解説しています御朱印の見方(=何が書いてあるのか)について、神社とお寺それぞれの具体例をあげながらまとめました。御朱印初心者の方の参考になれば幸いです。
西八龍社の御朱印も頂きました
西八龍社の御朱印と幣殿。幣殿は令和元年7月竣工です
味鋺神社では、西八龍社(通称”かみなり神社”)の御朱印も授かりました。西八龍社は、味鋺神社から徒歩8分の場所にあります。
西八龍社のシンボル「杉の大木」。上屋に守られています
上は西八龍社境内の御神木。東日本大震災の「奇跡の一本松」の保存を手掛けた方が、保存処理を施したそうですよ。お参りしたときの様子は以下の記事にまとめてあります。
西八龍社(名古屋市北区)の御朱印を授かったので、頂き方(場所や時間など)や境内の様子と共に記事にまとめました。頒布場所は徒歩7分の味鋺神社です。
引き続き、味鋺神社での御朱印の頂き方(僕がお参りしたときのこと)を書き留めておきますね。
味鋺神社での御朱印の頂き方
幣殿。美しい天井画がありました。お参り時、ぜひ見上げてみては
- 受付場所:授与所(参道右)
- 御朱印代(初穂料/価格):300円
- 授与所開設日時:毎月1日と15日の午前9時から12時
1つずつ補足しますね。
御朱印の受付場所
味鋺神社&西八龍社の御朱印は、参道右の授与所(社務所)で頂きました。御神札・お守り・おみくじの取り扱いもありましたよ。
厄払いなどの祈祷受付も同じ場所でした
御朱印の初穂料(金額)
お参り前に小銭を作りたい(お札を崩したい)場合、最寄り駅・味鋺駅から神社に向かう途中にセブンイレブンがありましたし…
鳥居前に、上の自動販売機も設置されていましたよ。ご参考までに。
授与所開設日時は?
拝殿。舞殿形式になっていました
授与所の開設日時は、毎月1日と15日の午前9時から12時まで。僕がお参りした際の現地掲示による情報です。
限られた日時とはいえ、こうして明記されているとスケジュールも立てやすく、大変ありがたいと感じています。
手水舎。美しく整えられておりました
神社に着いたのは、平日の午前11時過ぎ。幣殿からお参りしたのち授与所に伺い、二社の御朱印を授かった次第です。
その後も境内をのんびり散策していましたので、参拝所要時間は約40分といったところですね。
西八龍社→味鋺神社の順にお参りしました。西八龍社で過ごした時間が20分、徒歩での移動時間が10分ほどでしたので、すべて合計すると1時間強になるかな
境内のベンチ。ベンチに座って一息つきながら御朱印や参拝のしおりを眺める時間は、僕にとって至福のひと時です
神社の由緒を挟んで、ココまでに載せきれなかった味鋺神社の境内風景(フォトギャラリー・写真8枚)をお届けしますね。
江戸時代の味鋺神社の様子(尾張名所図会・国立国会図書館デジタルコレクションより)
- 創立年代は不詳も、延喜式神名帳(729年)に「尾張国春日部郡味鋺神社」とある
- その昔、宇麻志麻治命は御子・味饒田命とともに物部一族を率いて皇城の守護にあたり、大政に参与した
- その子孫がこの地を開拓して移り住み、祖先を祀ったと伝わる
愛知縣神社名鑑には、”宇麻志麻治命(中略)御子味鋺田命(原文ママ)と共に陵墓は二子山に葬る…
“との記載も。二子山古墳、あるいは白山神社古墳(味美白山神社境内)を指しているのかな
※境内掲示、参拝の栞をもとに作成
【写真8枚】味鋺神社の境内風景【フォトギャラリー】
1枚目は流鏑馬神事の記念像。五穀豊穣に感謝して、豊作の年限定で行なわれていたのとこと。概要を以下にまとめました。
- 馬に乗った若者が、神前から南の堤防に走る
- 一人三本の矢を、東の天に向かって射る(数回繰り返す)
- 「この矢を拾えば疫病しない」と、見物人が競って矢を拾う
想像しただけでもスゴい迫力。残念ながら、昭和13年をもって中止の状態となり今に至るそうです。
津島社のみ朱色の社殿。奥の二社には千木が見えます
2枚目は、美しく並ぶ境内末社。御祭神とご利益を以下に載せておきますね。写真奥(右)からです。
神社名 | 御祭神 | ご利益(御神徳) |
---|---|---|
熱田社 | 日本武神 | 開拓・諸事繁栄 |
神明社 日神社 (相殿) | ともに天照大神 | 日の大神 |
金刀比羅社 | 大物主神 | 光明・福徳 |
天神社 | 味鋺神社ご祭神の御子 | 開拓の神 |
山神社 | 大山祇神 | 五穀豊穣・農耕守護 |
斎宮社 稲荷社 (相殿) | 天照大神 倉稲魂神 | 日の大神 農耕守護・殖産の神 |
秋葉社 | 火迦具土神 | 防火・焼畑耕作 |
洲原社 | 菊理姫神 | 家族調和・農耕守護 |
津島社 | 須佐之男神 | 疾病退散・農耕守護 |
そして多くの末社では、今も例祭が行われています。3・4枚目(古神札納所・神輿殿)の写真とともに、味鋺神社のおもな祭礼の紹介をどうぞ。
古神札納所
- 1月1日:元旦祭
- 1月14日:左義長(どんど焼き)
- 2月初午:初午祭・稲荷社例祭
- 2月11日(建国記念の日):厄除祈願祭、洲原社例祭
- 2月25日:春祭、天神社例祭
- 3月7日:山神社例祭
- 4月10日:金刀比羅社例祭
- 7月海の日:赤丸神事、津島社例祭
幣殿脇の建物。神輿殿だと思われます
- 10月体育の日:例大祭
- 10月14日:日神社例祭、神明社例祭
- 11月15日:七五三詣り
- 11月23日:秋祭
- 12月17日:秋葉社例祭
- 12月31日:年越大祓式
※境内掲示、参拝の栞をもとに作成
残る写真は、あと4枚!
5枚目は、恋愛成就&縁結びの夫婦椿。椿の下で雨宿りをした男女が結ばれて結婚したという”こぼれ話”が書かれていました。ステキ。
続いて、蕃塀(ばんぺい)。神様に正面から邪気が当たらないように建てられています。この地方特有の建築物です。
7枚目は庚申さま。中国から伝わった道教由来の庚申信仰に基づき、全国各地に作られたとされる庚申さま(庚申塔・庚申塚)。
上の写真の庚申さまは、楠味鋺3丁目から移したモノとのことです。豊栄稲荷神社(東京都渋谷区)に参拝した際、庚申石塔がズラリと並んでいたのを思い出しました。
神社の南西100mに架かっていた石橋を、昭和53年(1978年)に移築したモノです
最後は清正橋。名古屋城築城に際し、加藤清正の命によって架けられたと伝わる橋です。稲置街道(名古屋城と犬山城を結ぶ道)の一部だったそうですよ。
加藤清正の誕生地・妙行寺(名古屋市中村区)の境内にも「キヨマサハシ」があったなぁ
旅行関連の広告を挟んだのち、味鋺神社の基本情報(アクセス・駐車場など)を載せて記事を締めますね。
広告はバスツアーでお馴染みのクラブツーリズム。「御朱印」で検索したところ、記事執筆時点で228件のツアーが該当しました。超充実。
味鋺神社のアクセス・駐車場など
味鋺神社の授与所で頂いた御朱印・参拝の栞・手ぬぐい
そうだそうだ、味鋺神社では御朱印と一緒に手ぬぐいを頂いたんです。カバンに入れても嵩張らないので、御朱印巡りの持ち物に加えようかな。
記事の途中に載せた、西八龍社の記事へは、以下からもジャンプできますよ。
西八龍社(名古屋市北区)の御朱印を授かったので、頂き方(場所や時間など)や境内の様子と共に記事にまとめました。頒布場所は徒歩7分の味鋺神社です。
護国院(味鋺神社に隣接)の御朱印と山門
また、味鋺神社には護国院が隣接しており、こちらでも御朱印を授かりました。お参りしたときの様子は以下のリンクにまとめてあります。
味鏡山天永寺護國院(名古屋市北区)で二体の御朱印を授かったので、頂き方(時間など)や境内の様子とともに記事にまとめました。味鋺神社の隣です。
味鋺神社周辺の御朱印寺社
- >>羊神社(車で7分・境内にヒツジがいっぱいの延喜式内社)
- >>味美白山神社(車で8分・二子山公園北。向かいの日輪寺でも御朱印を頂きました)
- >>別小江神社(車で9分・カラフルでかわいい御朱印が全国レベルで人気)
- >>大井神社(車で9分・書体が丸っこくてかわいい御朱印を授かりました)
名古屋市の御朱印一覧
名古屋市の御朱印をエリア別に紹介しています。御朱印巡りにご活用いただければ幸いです。