この日は犬山駅周辺で御朱印巡り。前にお参りした龍泉院から、名鉄犬山遊園駅の前を横切るようにして辿り着いたのが、今回紹介する輝東寺です。
【参考】輝東寺と同じ日にお参りした神社仏閣など
輝東寺の山門
※寺社や史跡の名前をタップするとサイト内の御朱印記事に飛びます
境内にはこんなかわいいお地蔵さまも
頂いた御朱印には印影(朱印を押した跡)が盛り沢山。見ているだけでワクワクする楽しい御朱印です。
この記事には輝東寺の御朱印や境内の様子をまとめておきますね。さっそく輝東寺で授かった御朱印から紹介します。
目次(もくじ)
輝東寺の御朱印
輝東寺で授かった御朱印です。いろいろ盛り沢山でワクワクすると同時に、解明したくなる謎(?)もいっぱい。
まず墨書きは以下の3要素。
- [右]奉拝&参拝日(令和元年七月五日)
- [中央]南無釋迦牟尼佛(唱える言葉)
- [左下]青龍山中 輝東庵
そして印影は以下の5要素だと思われます。
- [左上]尾張犬山 (梵字?) 輝東葊甲子
- [右下]大黒天
- [中央]仏法僧宝(佛灋僧寶・三宝印)
- [左上]修利修利摩訶修利 修修利娑婆訶 修多利修多利 修多利娑婆訶
- [左下]輝東寺印
※御朱印の見方の基本(三宝印含む)を、以下の記事で図入りで解説しています
気になったところを(4つほど)、簡単に補足していきますね。
【補足1】「輝東庵」は創建当初の名前です
“輝東庵”の文字と瑞泉寺の本堂。瑞泉寺は輝東庵のすぐ東にあります
書籍「瑞泉寺史」によると、輝東寺は瑞泉寺の塔頭(たっちゅう)として、文明元年(1469年)に建立されました。
※塔頭については、同じく瑞泉寺の塔頭寺院である龍済寺の記事内で説明しています
山門前の標柱にも”輝東菴”とあります”
そして建立されたときの名前が輝東庵。墨書きに当初の名前を残しているというワケですね。
【参考】現存する瑞泉寺の塔頭
※カッコ内は以前の名前。瑞泉寺史(横山住雄著,思文閣出版)をもとに作成
※アンダーラインのあるお寺はタップするとサイト内の御朱印記事に飛びます
そうだそうだ、瑞泉寺で御朱印(上の二体)を授かったときの記事へのリンクものせておきますね。さすがの素晴らしいお寺でした。
【補足2】宝珠の中の梵字のような文字は?
続いて御朱印の右上に見える「宝珠+文字」。ご本尊がお釈迦さまであることから、文字は釈迦如来を表す梵字(バク)かと思ったのですが…
並べてみるとビミョーに違う気も。どうなんだろう??
【補足3】大黒天と輝東寺の関係は?
さらに大黒天と輝東寺の関係も気になるところ。瑞泉寺史にざっと目を通した限りでは、それらしき記述は見つけられませんでした。
もしくは境内にポツリとあったこの祠に大黒天が祀られていたとか?こちらも謎は未解明ですが、備忘録も兼ねてココに書き留めておきます。
なおこの印影は「輝東葊甲子」と読めます(葊は庵の異字体)。甲子の日は大黒天の縁日とされていますよね。
【補足4】呪文みたいな言葉の意味は?
■ 書かれている文字
修利修利 摩訶修利
修修利 娑婆訶
修多利 修多利
修多利 娑婆訶
最後はこちらの呪文のような文字。コレは「南無釋迦牟尼佛」を唱える前に、心身を清めるために口にする真言(陀羅尼)だと思われます。
引き続き、僕が御朱印を授かったときのこと(場所・朱印料・時間)を書き留めておきますね。
輝東寺で御朱印を頂いた際の様子を書き留めておくよ
御朱印をお願いした場所:庫裏
輝東寺の御朱印は本堂(上の写真)横の庫裡のインターホンを押してお願いしました。快く対応していただき大変ありがたかったです。
御朱印料(値段)について
御朱印代(金額)は300円を納めました。とはいえ「300円です」などと言われたわけではありません。いわば志納(お気持ち)といった感じでしょうか。
※志納(お気持ち)については以下の記事で特集しています
輝東寺の最寄り駅・名鉄犬山遊園駅の東改札口。輝東寺はほぼ線路沿いにあり、駅からわずか徒歩1分で着きます
なお犬山遊園駅の東改札口~輝東寺のあいだにコンビニや自動販売機はありませんでした。ですので、お参り前に小銭を作りたい場合は、
- 犬山遊園駅ホームの自販機でジュースを買う
- 帰りの切符(きっぷ)を現金で先に買う
- 犬山成田山に先にお参りする(境内に自販機あり)
このあたりの作戦を実行するのがイイかなぁと思います。ご参考までに。
【参考】僕が御朱印を頂いた時間など
僕が輝東寺にお参りしたのは、平日のお昼13時半ごろ。御朱印は5分ほどかけて丁寧に書いてくださったと記憶しています。
※御朱印の単位(数え方)については以下の記事で特集しています
境内には智見堂と掲げられた建物もありました
といった質問に対しては、そうですね、近くの龍済寺(こちらも瑞泉寺の塔頭です)がルートに含まれる「犬山七福めぐり」の御朱印受付時間が「9時~15時」なんです。
ですので、ソレに倣うカタチで午前9時から午後3時のあいだにお参りするのがよろしいのではないでしょうか。
お寺の由緒の紹介と広告を挟んだのち、境内にある”絵工道平の墓(犬山市指定文化財)”を紹介して記事を締めますね。
【要約版】輝東寺の由緒(歴史・縁起)
輝東寺が特集されている、犬山名所協会発行の”史と詩の町から”
- 文明元年(1469年):特芳禅傑により創建
(特芳禅傑は文明13年9月に瑞泉寺に入寺。第9世住職を務める) - 永禄4年(1561年):別伝の乱により衰微に向かったか
- 永禄8年(1565年):織田信長による犬山城落城の際に瑞泉寺とともに全焼か
- 享和3年(1803年):第20世住職・顧鑑古范が尾張藩の支援を得て、本堂を建立
参考:瑞泉寺史(横山住雄著,思文閣出版)、史と詩の町から(犬山名所協会発行,2005)
輝東寺境内には絵工道平の墓も【犬山市指定文化財】
山門前に絵工道平の墓があることを示す石碑が建っています
輝東寺の境内には絵工道平(逸兵衛/平兵衛)の墓がありました。道平は天保6年(1835年)に、名古屋から犬山にやってきた画工。
犬山焼の特徴である赤絵の名手で、経営不振になっていた犬山焼を一挙に発展の機運に向かわせた立役者だそうです。
↑犬山市のふるさと納税返礼品に犬山焼の夫婦湯呑がありました。画像をタップすると、楽天ふるさと納税のページにジャンプします。
犬山焼については本窯元・尾関作十郎陶房のサイトに詳しい説明がありましたので、以下にリンクを載せておきます。道平の名前も出てきますよ。
■ 青龍山 輝東寺
・住所:愛知県犬山市大字犬山字瑞泉寺17-1
・アクセス:犬山遊園駅(名鉄犬山線)東改札口から徒歩1分
・駐車場:見当たらず
犬山遊園駅東口前にコインパーキング(名鉄協商P犬山遊園駅・駐車料金60分200円)がありました。ココに停めて、瑞泉寺&塔頭巡りを楽しむのもよろしいかと。
ちなみに瑞泉寺史によると、昔はこのあたり(犬山遊園駅一帯)に、
- 妙喜庵(各務原への移転前)
- 黄梅院
この2つの塔頭があったそうです。
御朱印と一緒に貴重な資料(史と詩の町から)をさりげなく挟んでくださったのが、今となっては大変ありがたく感じています。
途中にのせた画像をもう一度
輝東寺のあとは、いよいよ瑞泉寺へ。瑞泉寺では”虚空蔵菩薩”と”瑞泉寺”の二体の御朱印を授かりました。
【参考】そのほか輝東寺の近くで御朱印を頂けた神社仏閣
- 犬山成田山(徒歩5分・御朱印帳&弘法堂の御朱印も授かりました)
- 犬山城(徒歩14分・令和元年から御城印の頒布がスタート)
- 犬山寂光院(車で5分・3種類の御朱印&モミジ柄の御朱印帳を頂きました)
- 桃太郎神社(車で6分・桃型鳥居や桃太郎たちのコンクリート像は必見)
※寺社や史跡の名前をタップするとサイト内の御朱印記事に飛びます
■ 御朱印巡りモデルコース
犬山駅周辺で御朱印のある神社やお寺を一覧にしてまとめました。「犬山駅周辺御朱印マップ」も載せていますので、当日の御朱印巡りにご活用ください。
尾張エリアの御朱印一覧
愛知県尾張エリアの御朱印を市町村別に紹介しています。御朱印巡りにご活用いただければ幸いです。