なごやっくす(Twitter@goshuin_dash)です。
コレを書いている段階で、僕(なごやっくす)が授かってきた御朱印は300体ほど。
まだまだ御朱印巡りは始まったばかりですが、お参りする中で気づいたことがあります。
それはズバリ、芭蕉句碑(芭蕉塚・松尾芭蕉の俳句が刻まれた石碑)の多さ。
ということで、このページに僕がお参りした神社やお寺の芭蕉句碑を、都道府県別にまとめておきます。
といっても、まだまだ数は少ない&愛知県がほとんどですが。今後コツコツ追加していきますね
ページの最後には「(僕がお参りした範囲での)芭蕉句碑のある神社やお寺マップ」も載せていますので、合わせてご活用いただければと!
なお、この記事は芭蕉全句集 現代語訳付き(角川ソフィア文庫)などを参考に執筆しております。
ただし、意訳のズレ具合などは大らかな心で見ていただければ幸いです。
目次(もくじ)
愛知県で芭蕉句碑のあった神社やお寺
大須観音(名古屋市中区)
いざさらば 雪みにころぶ 所まで
(ではさらばだ。雪見の宴に行きましょう。雪に足を取られようともどこまでも。)
雪にテンションの上がる芭蕉の様子が表れた句でしょうか。
芭蕉全句集には十二月初旬に名古屋の夕道亭で詠まれたとの記載があります。
夕道亭がどこなのか少し調べてみましたが分かりませんでした。気になる
なお、この句の上五(最初の五文字)は「いざ出む」「いざ行む」「いざさらば」といくつかのパターンがあるようです。
大須観音で御朱印を授かったときの様子は以下の記事にまとめてありますよ。
名古屋にいらっしゃる際はぜひどうぞ。
大須観音(名古屋)で4種類の御朱印とオリジナルの御朱印帳を授かったので、頂き方(受付時間のめやすなど)や境内の様子とともに記事にまとめました。
笠寺観音(名古屋市南区)
星崎の 闇を見よとや 啼千鳥
(星崎の闇を見ろと言っているのか、千鳥がさかんに鳴き立てている。)
星崎あたり(鳴海潟)は千鳥の名所だったようです。
ただ”闇を見ろ”のところがイマイチピンときません。闇に風情を感じていたのかな?
そして笠寺観音には、もう1つ芭蕉句碑がありました。贅沢。
笠寺や もらぬ岩屋も 春の雨
(復興されて”漏らぬ岩屋”となった笠寺も、今は春の雨で霞んでいるのでしょう。)
雨ざらしになっていた観音様に自分の笠をかぶせたという玉照姫のエピソードを聞いて、江戸から奉納した句とのこと。
玉照姫はのちに都の貴族・藤原兼平と結婚して、荒廃していた笠寺観音を復興するんです
笠寺観音で御朱印を授かったときのことは以下の記事にまとめてあります。
神社の由緒(玉照姫&兼平夫妻の逸話)についても触れていますよ。
笠寺観音(天林山笠覆寺)で御朱印を頂いたので、もらい方(場所や時間など)や境内の様子とともに記事にまとめました。縁結びのご利益で有名です。
鳴海神社(名古屋市緑区)
初秋や 海も青田の 一みどり
(この初秋、青い海が青い田んぼの向こうに広がり、目の前は緑一色だ。)
句を見ただけで鮮やかな緑の田んぼと美しい海が同じ画面に浮かび(個人的には青空も)、心が洗われます。お気に入りの句です。
“青”が前後(“海”と”田”)に掛かっているのも、俳句の醍醐味を味わえてイイですね
初案である「初秋は うみやら田やら みどり哉」を、推敲した結果がこの句なんだとか。
初案だと海と田んぼを別々に思い浮かべる人も多そうですよね。推敲って大事(何様)。
成海神社で御朱印を授かったときの様子は以下の記事にまとめてあります。
日本武尊(ヤマトタケル)を祀っている延喜式内社です。
成海神社で御朱印と御朱印帳を授かったので、神社の見どころや御朱印のもらい方(時間など)とともに記事にまとめました。御祭神はヤマトタケルです。
挙母神社(豊田市挙母町)
木のもとに 汁も鱠も 桜かな
(花盛りの木の下、並んだ料理の汁にも鱠にも桜の花びらが一杯だぁ。)
こちらも情景が思い浮かべやすくて、ありがたい句です。
汁物や鱠を外で食べるというのが、いかにも古風な感じがしてまた良いですね。
挙母神社参拝のしおりによると、句碑の右に写っているのは「匂い桜」と呼ばれる由緒ある桜とのこと。春にもお参りしたいなぁ
くわしい挙母神社の様子は以下の記事をどうぞ。
サッカー観戦やコンサートなどで豊田スタジアムに行く際に立ち寄るのもよろしいかと。
挙母神社で御朱印を授かったので、もらい方(時間など)や神社の見どころと共に記事にまとめました。安産祈願・初宮詣り・七五三などで人気の神社です。
白鬚神社(豊田市小坂町)
郭公 まねくか麦の むら尾花
(麦が、群生するススキの穂のように風になびいているのは、ホトトギスを招いているのだろうか。)
薄(すすき)が人を招くと詠むのは、和歌以来の伝統なんだそう。
それを麦に応用した芭蕉の才能が光る一句ということでしょうか。
しかしホトトギスって昔の作品によく登場するイメージがあるなぁ。一度この目で見てみたい(見たことあるけど気づいてないだけかも)
なお、白鬚神社は非常に小さな神社です。
豊田市駅周辺での神社巡りの一環としてお参りするのが良いかと思われます。
豊田市駅(や新豊田駅)から徒歩圏内の白鬚神社にお参りしたので、境内の様子を由緒や御祭神とともにまとめておきます。松尾芭蕉の句碑もありましたよ。
豊田市駅や新豊田駅から徒歩圏内の神社を一覧にしてまとめました。御朱印を頂ける神社もあります。地図も載せていますので、合わせてご活用ください。
知立神社(知立市西町)
不断たつ 池鯉鮒の宿の 木綿市
(知立の宿場の木綿市は、人の出入りが絶えず、とっても賑やかである。)
芭蕉全句集にこの句は見当たりませんが、知立神社の公式サイトに”俳聖松尾芭蕉が当地を詠んだ…
“との記載があります。
池鯉鮒宿と聞くと、歌川広重の東海道五十三次の馬市(上の画像)が思い出されますが、木綿市も開かれていたんですね。
>>知立神社の御朱印と御朱印帳無量壽寺(知立市八橋町)
こちらは連句碑。芭蕉が『野ざらし紀行』を終えた翌年に、鳴海の俳人・下里知足の家を訪れて詠んだ歌が刻まれています。
>>[関連]無量壽寺の見どころまとめ東京都で芭蕉句碑のあった神社やお寺
金王八幡宮(渋谷区渋谷)
しばらくは 花のうえなる 月夜かな
(満開の桜の上に月がさしかかっている。絶景の夜だなぁ。)
金王八幡宮の名物・金王桜の傍らに句碑が建っていることから、花を桜として訳してみました。
今までの僕だったら桜に目を奪われて、その後ろの月にまでは意識が向かわなそう。この句のおかげで視野が広がった気がします(笑)
金王八幡宮の公式サイトによると、句碑は文化14年(1817年)に、蕉門十哲の1人・太白堂門人山奴社中によって建てられたとのことです。
金王八幡宮で授かった御朱印と御朱印帳が上の写真。
お隣・豊栄稲荷神社の御朱印もココで頂けましたよ。
金王八幡宮で御朱印と御朱印帳を授かったので、もらい方(時間など)や境内の様子などをまとめました。お隣・豊栄稲荷神社の御朱印もこちらで頂けます。
福井県で芭蕉句碑のあった神社やお寺
氣比神宮(敦賀市)
芭蕉は奥の細道の終盤で敦賀を訪れました。氣比神宮は「おくのほそ道の風景地」として国指定名勝になっています。
>>[詳細]【氣比神宮】松尾芭蕉「おくのほそ道の風景地」|俳句まとめ岐阜県で芭蕉句碑のあった神社やお寺
大垣八幡神社(大垣市西外側町)
折々に 伊吹をみては 冬ごもり
(折々にあの伊吹山を見て冬ごもりできるとは、なんとも羨ましい暮らしぶりだ。)
芭蕉の生きた江戸時代は、平屋(1階建て)がほとんどだったと聞いています。
多くの家から伊吹山の姿が大きく見えたのでしょう。
想像するだけで、伊吹山(大いなる自然)に対する畏敬の念が湧いてきます。俳句って素晴らしい
なお大垣八幡神社の境内、芭蕉句碑のすぐ近くには自噴井戸「大垣の湧水」がありました(上の写真)。
湧き出る水の勢いが、スーパー銭湯のジェットバス並みにスゴかった…!
大垣八幡神社(岐阜県大垣市)で、御朱印とオリジナル御朱印帳をいただきました。この記事に、御朱印の頂き方(場所・値段・時間のめやす)とともにまとめておきます。パンダが描かれたかわいい「はさみ紙」(当て紙・押さえ紙)も紹介しますね。
大垣八幡神社(岐阜県大垣市)にお参りして、ステキな時間を過ごしてきました。この記事で御祭神&ご利益や、頂いた御朱印・御朱印帳、さらにはアクセス・駐車場情報まで幅広く紹介します。安産・子育ての神様として親しまれている大垣の総鎮守です。
「ミニ奥の細道」の芭蕉句碑(有難や 雪をかほらす 南谷)
岐阜県大垣市は、松尾芭蕉が「奥の細道」の旅を終えた結びの地です。
大垣八幡神社の南を流れる水門川沿いには、芭蕉が奥の細道で詠んだ句碑が並ぶ「ミニ奥の細道」が。
そして神社南900mほどの所には「奥の細道むすびの地記念館」がありますよ。
福岡県で芭蕉句碑のあった神社やお寺
櫛田神社(福岡市博多区)
蓬莱に 聞ばや 伊勢の初便
(蓬莱飾りを前に気分も新たな正月、伊勢からの初便りを聞きたいものだ。)
芭蕉全句集によると、蓬莱飾りとは三宝の上に白米を盛り、榧・搗栗・橙、串柿・穂俵・昆布・熨鮑・伊勢海老・梅干しなどを飾ったモノ。
画像でイメージを掴みたいなと思い、探してみました。
Instagramで素敵な投稿を見つけたので下にシェアさせて頂きますね。
豪華で趣があります。とくに橙と伊勢海老が印象的です。かっこいい!
僕は恥ずかしながら蓬莱飾りを今回初めて知りましたが、飾っている家庭がどれくらいあるのか気になるトコロです。
櫛田神社の御朱印情報などは以下の記事をどうぞ。
飾り山笠(上の写真)がキレイ&大迫力だったなぁ。
櫛田神社(福岡市博多区)で御朱印を授かったので、バラエティ豊かな御朱印帳も含め、頂ける時間・場所・初穂料(値段)などの情報をまとめておきます。
最後に今回紹介した神社仏閣をひとまとめにした「芭蕉句碑のある神社やお寺マップ」をのせて記事を締めますね。
芭蕉句碑のあった神社やお寺マップ
芭蕉句碑のあった神社やお寺マップ(地図)です。
地図左上の矢印(→)付きのマークをタップすると、神社の詳しい情報が見られます。
また右上の四角いマークをタップすると、グーグルマップ(GoogleMap)が起動し、そのままナビ代わりにも使えますよ。
グーグルマップのダウンロードは以下からどうぞ。無料アプリです
Google マップ – 乗換案内 & グルメ
Google LLC無料posted withアプリーチ
御朱印巡りを始めた当初は、松尾芭蕉(俳句)についての理解を深める機会がこんなカタチで訪れるとは、全く想像していませんでした。
人生どこで何がつながるか分からないものですね。
この先もさまざまなご縁や出会いが、御朱印を通じてやってくるのを楽しみにしたいと思います。
全国の御朱印一覧
全国の御朱印を都道府県別に掲載しています。御朱印巡りにご活用いただければ幸いです。