日本三大観音の御朱印(浅草寺・大須観音・津観音)02

日本三大観音(日本三観音)といわれる、浅草寺、大須観音、津観音にお参りして、御朱印を頂きました!

「観音様」とは観音菩薩のことで、「世界をすみずみまで見渡し、あまねく救いの手を差しのべてくれる」存在だとされています。

このページには、日本三大観音のそれぞれのお寺について、拝受した御朱印などを紹介しつつまとめておきますね。さっそく参ります!


浅草寺(東京都台東区)

浅草寺(東京都台東区)雷門01
▲浅草寺のシンボル「雷門」。提灯の重さは約700kg(!)もあるそうです

まずは浅草寺(浅草観音)です。東京にとどまらず、日本を代表する観光スポットといえるお寺ですね。
僕がお参りした日も、たくさんの外国人観光客が雷門の前でカメラを構えていました。

お寺の歴史は古く、飛鳥時代(628年)に檜前ひのくま兄弟が宮戸川(今の隅田川)で漁をしていた際、網に観音像が掛かり、これを祀ったのが始まりだと言われています。

雷門~仲見世で食べ歩き~浅草寺でおみくじ~電車で1駅の東京スカイツリーへ…、という流れは、東京観光の鉄板ルートの1つだと言えるのではないでしょうか。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

左下の写真は、菊水堂で買った「いちごカステラ串 恋みくじ付き」。美味しいだけでなく、浅草の青空に映えるビジュアルもステキです。おみくじは中吉でした!

浅草観音(あさくさかんのん)
正式名称金龍山 浅草寺
(きんりゅうざん せんそうじ)
宗派聖観音宗 総本山
御本尊聖観世音菩薩(秘仏)
霊場札所など
ご利益抜苦与楽、厄除、福徳開運、五穀豊穣など
由緒(歴史)
  • 推古天皇36年(628年):江戸浦(隅田川)で漁をしていた、檜前ひのくまの浜成はまなり竹成たけなり兄弟の網に仏像がかかる
  • 郷司土師中知はじのなかともが聖観音像と知り、自宅を寺として礼拝供養に勤める
  • 大化元年(645年):開基勝海上人が観音堂を建立。武蔵国の観音信仰の中心となる
  • 平安初期:中興開山慈覚じかく大師円仁えんにんの巡拝により、伽藍の整備が行われる
  • 鎌倉室町時代:源頼朝、足利尊氏が参詣。将軍・武将たちの信仰を集める
  • 江戸時代:徳川家康が幕府の祈願所に定め、江戸文化の中心として繁栄
所在地東京都台東区浅草2-3-1
>>浅草寺の御朱印情報はこちら

大須観音(名古屋市中区)

大須観音(名古屋市中区)本堂「大悲殿」01
▲大須観音の本堂「大悲殿(だいひでん)」

大須観音は名古屋の中心部に位置する、真言宗智山派の別格本山です。
昔は岐阜県羽島市にありましたが、徳川家康による名古屋城築城に伴い、「清須越し」の一環として現在地に移築されました。

お寺は名古屋屈指の人気商店街「大須商店街」にあるため、このエリアだけで一日楽しく過ごすことも可能ですよ。

商店街には、最新グルメから老舗の和菓子屋さん、さらには家電・サブカル・古着屋など、さまざまな業種のお店が軒を連ねています。
いい意味での「ごちゃごちゃ感」を味わえるおすすめスポットです!

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

右下の写真は、大須商店街の定番食べ歩きグルメ「李さんの台湾名物屋台」。大須エリアには大須観音のほかにも、万松寺三輪神社七寺などの有名寺社があり、御朱印めぐりにもピッタリです

大須観音(おおすかんのん)
正式名称北野山 真福寺 寶生院
(きたのさん しんぷくじ ほうしょういん)
宗派真言宗智山派 別格本山
御本尊聖観音菩薩
霊場札所など
ご利益厄除開運、諸縁吉祥、入試合格など
由緒(歴史)
  • 当初は尾張国長岡庄大須郷(現岐阜県羽島市大須)にあった
  • 能信上人が伊勢神宮のお告げにより、弘法大師彫像の観音菩薩を本尊とする
  • 元弘3年(1333年):後醍醐天皇の勅願により「北野山真福寺寶生院」の寺号を賜る
  • 織田信長が寺領五百石を寄進する
  • 慶長17年(1612年):徳川家康が名古屋城築城にあたり現在地に移築
  • 戦災により伽藍を焼失
  • 昭和45年(1970年):本堂再建
所在地愛知県名古屋市中区大須2-21-47
>>大須観音の御朱印情報はこちら

津観音(三重県津市)

津観音(三重県津市)五重塔01
▲津観音の五重塔。高さ21mの純木造です

津観音は、三重県の県庁所在地・津市にある、真言宗醍醐派の別格本山です。
室町幕府第6代将軍・足利義教や、豊臣秀吉など、多くの将軍&戦国武将から愛されたパワースポットとして知られます。

とはいえ、浅草寺や大須観音が「定番の観光スポット」であるのに対し、津観音は旅行・お出かけ先としては、ややマニアックなお寺。
地元の観光ガイドでも「隠れた名所」として紹介されていました。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

御朱印の写真左側は「国府阿弥陀如来」の復刻御朱印です。津観音の国府阿弥陀如来は、伊勢神宮の御祭神・天照大神の分身とされ、昔は伊勢参りの道中に津観音に立ち寄るのが習わしだったそう。津観音に参詣しない伊勢参りは「片参り」とされ、ご利益が半分しかもらえないと言われていたようです!

津観音(つかんのん)
正式名称恵日山 観音寺 大宝院
(えにちざん かんのんじ だいほういん)
宗派真言宗醍醐派 別格本山
御本尊聖観音立像(秘仏)
霊場札所など
  • 伊勢の津七福神 毘沙門天
  • 真盛上人二十五霊場 第15番
  • 三重四国八十八ヶ所霊場 第67番
  • 伊勢西国三十三所観音霊場 第14番
ご利益所願成就、五穀豊穣、開運、病気平癒、商売繁盛など
由緒(歴史)
  • 和銅2年(709年):聖観音像が伊勢阿漕ヶ浦の漁夫の網にかかり開山
  • 室町時代:6代将軍・足利義教の勅命により、三重塔や恵音院が建立される
  • 豊臣秀吉が出陣の際、津観音への祈願を怠らなかったとされる
  • 江戸時代:国府阿弥陀如来が江戸へ出張し開帳。全国的に知られる
  • 2代将軍・徳川秀忠以降の歴代将軍や、津藩主・藤堂家の祈願所として特別の加護を受ける
  • 昭和20年(1945年):太平洋戦争の戦火で41棟の大伽藍が全焼
  • 昭和43年(1968年):観音堂再建。徐々に復興再建が進む
所在地三重県津市大門32-19
>>津観音の御朱印情報はこちら

飯高観音(岐阜県恵那市)

飯高観音萬勝寺(岐阜県恵那市)新観音堂01
▲飯高観音 新観音堂

こちらの飯高観音(飯高山萬勝寺)も、地元の観光ガイドに「日本三大観音のひとつ」とあるので紹介させてください。

飯高観音は、比叡山延暦寺三世・円仁作と伝わる千手観音菩薩像を祀る、臨済宗妙心寺派のお寺です。

「厄除け観音」として信仰を集めており、千手観音菩薩像は17年に一度のご開扉なんだとか。
近くの岩村城址と合わせて行ってみたい…!

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

車でのアクセスが便利なお寺です。なお、飯高観音から西へ20分ほどの八王子神社には「世界一大きな美濃焼こま犬」としてギネス認定された狛犬もありますよ

飯高観音(いいだかかんのん)
正式名称飯高山 萬勝寺
(いいだかさん まんしょうじ)
宗派臨済宗妙心寺派
別格本尊千手観世音菩薩
霊場札所など恵那三十三観音霊場 第13番
ご利益厄除け、家内安全、交通安全など
由緒(歴史)
  • 平安初期:慈覚大師円仁を開祖として創建。天台宗満昌寺と称す
  • 戦国時代:武田氏により全山を焼失する
  • 江戸時代:臨済宗萬勝寺となる
  • 平成時代:本堂再建を機に、山号を飯高山とする
所在地岐阜県恵那市山岡町馬場山田175

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。
このページの要点をまとめました。

  • 一般的に日本三大観音とされるのは、浅草寺、大須観音、津観音の3つ
  • 浅草寺と大須観音は定番の観光スポット。津観音は隠れた名所とされる
  • 飯高観音(岐阜県恵那市)も、日本三大観音の一つとして紹介されることがある

ちなみに「日本三大長谷観音」とされるのは「奈良長谷寺(総本山長谷寺)・鎌倉長谷寺・古河長谷観音」の3つです。
なんでも、これら三体の観音様は、一本の同じ楠から彫られたと伝わるんだとか。

日本三大長谷観音
  • 奈良長谷寺(奈良県桜井市初瀬)
  • 鎌倉長谷寺(神奈川県鎌倉市)
  • 古河長谷観音(茨城県古河市)

▲このほか福島県二本松市の長谷観音も、日本三大観音の一つとして紹介されることがあります

そして、「日本で一番大きい観音像」は、高さ100mの仙台大観音だと言われています。
(高さ120mの牛久大仏は阿弥陀如来です。)

仙台大観音(宮城県仙台市)01
▲仙台大観音(仙台市泉区)
ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

いろいろあって面白いですね。いつかお参りするのが楽しみです!

※ページ内で紹介している情報は変更になる場合があります。最新情報は公式サイトなどでご確認ください

参考URL、参考書籍