金閣寺を建てた人は?いつ建てられた?建てた理由は?04

金閣寺(きんかくじ)は、修学旅行生や外国人観光客にも人気の、日本を代表する観光スポットの1つですよね!

世界遺産でもあり(古都京都の文化財)、知名度はバツグンですが、いつ誰がどんな目的で建てたのか知っている人は、実はそれほど多くありません…。

そこでこのページには、金閣寺を建てた人物や、建てられた年代(時代)、さらには建てられた理由などをわかりやすくまとめておきますね。

  • 日本史を勉強中。金閣寺の歴史のポイントを、効率よく覚えたい!
  • 子供に教えたい。最低限知っておくべき、金閣寺の歴史は?
  • 金閣寺を観光したら、お寺の歴史に興味が湧いてきた!

といった場合などに参考にしていただければと。順番にいきますね。

金閣寺の歴史
建てた人物足利義満(あしかがよしみつ)
建てられた年1397年(応永おうえい4年)
建てられた時代室町時代
建てた理由足利義満の別荘(山荘)として
建てられた場所京都北山
(Googleマップ)

▲今回のポイントです。順番に説明していきますよ~!


金閣寺は誰が建てた?

足利義満01
▲足利義満(あしかがよしみつ)

金閣寺を建てたのは、足利義満という人物です。
上の肖像画を、教科書で見たことのある人も多いのでは?

この足利義満は、室町幕府の第3代征夷大将軍(せいいたいしょうぐん)で、室町時代に一番力を持った将軍だといわれています。

義満はほかにも、「南北朝の合一」を成し遂げたり、中国の王朝・明(みん)と「勘合貿易」を行なったことでも有名です。
このあたりは、歴史のテストにもよく出ますよ!

勘合貿易とは?01
▲勘合貿易の図。日本と明、お互いの船が「勘合符(かんごうふ)」と呼ばれる札を持って貿易していました

金閣寺が建てられた年は?

金閣(舎利殿)
▲金閣。舎利殿(しゃりでん)とも呼ばれます

金閣寺が建てられたのは、1397年(応永4年)。
室町時代の初期にあたります。

建てた年を、語呂合わせで覚えるなら、
「いざ!急な(1397)工事で金閣つくる」
こんな感じですかね~。

そして、足利義満の金閣に代表される、この室町時代初期の文化を「北山文化」と言うんですよ。
足利義政の時代の「東山文化」と一緒に、この機会に覚えちゃいましょう。
こちらも、歴史のテストに出るかもしれませんよ。

室町文化誰の時代?代表的な例
北山文化足利義満
(室町幕府3代将軍)
  • 金閣
東山文化足利義政
(室町幕府8代将軍)
※足利義満の孫
  • 銀閣
  • 書院造
  • 水墨画
  • 生け花
ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

能は観阿弥かんあみ世阿弥ぜあみの親子によって。水墨画は雪舟によって大成されました。書院造とは、今の和室のもとになった住宅様式のことです

画像出典

  • 銀閣(観音殿) via Wikimedia Commons Oilstreet CC BY-SA 3.0 (加工済)
  • 書院造:高木家住宅 via Wikimedia Commons ignis CC BY-SA 3.0 (加工済)
【建築様式】金閣はどんな建物?

金閣の建築様式(寝殿造・武家造・禅宗様)イラスト図解01
▲寝殿造と禅宗様は、高校歴史の出題範囲です。中学歴史でここまで覚えたら天才!?

金閣は3階建て(三層)の建物です。
1階は寝殿造(しんでんづくり)、2階は武家造、そして3階は禅宗様(ぜんしゅうよう)と呼ばれる様式で作られていました。

階層によって「貴族・武士・お寺」と、それぞれの文化を取り入れた、面白い特徴を持つ建物なんですよ~。
現地での見どころの1つでもあります。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

金箔は、2階と3階に貼られています。かつての再建修復工事では、およそ20万枚の金箔が使われたんだとか。ちょっとした豆知識ですね!(スゴい数だし、大工さんも大変そう…!笑)

義満が金閣寺を建てた理由は?

金閣寺の鳳凰
▲金閣のてっぺんには鳳凰(ほうおう)がいます

金閣寺ができる前、この場所には西園寺公経(さいおんじきんつね)という、鎌倉時代の公卿くぎょう(貴族)の別荘がありました。

足利義満は、その別荘をゆずり受けて、新しい別荘として金閣を建てたのです。
つまり、はじめは金閣はお寺ではなかったんですね。

金閣寺がお寺になったのは、足利義満が亡くなった後のこと。
義満の遺言によって、臨済宗(りんざいしゅう)の寺院になりました。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

なお、金閣寺の正式名称は「鹿苑寺(ろくおんじ)」といいます。キラキラ輝く金閣があまりにも有名なので、みんな金閣寺と呼んでいるんです

まとめ・おさらい

金閣寺を建てた人は?いつ建てられた?建てた理由は?01
▲画像でおさらい!

最後までご覧いただきありがとうございます。
このページの要点を簡単にまとめました。

  • 金閣寺を建てた人物は、室町幕府第3代将軍の足利義満
  • 金閣が建てられた年は、1397年(応永4年)
  • 金閣寺は、もともと足利義満の別荘として建てられた

ちなみに、金閣は昭和25年に一度、火事で焼失しています(金閣寺放火事件)。
これを舞台にした有名な小説が、三島由紀夫の『金閣寺』です。

本の読みやすさとしては、高校生からがおすすめかなぁという印象ですが、読書好きの中学生であれば、一回読んでみるのも良いかもしれませんね!

▲表紙の炎は、速水御舟(はやみ・ぎょしゅう)の『炎舞』という美術作品。国の重要文化財にも指定されている、近代日本画史上における傑作です

参考書籍・URL